ブログ BLOG

2026年03月02日お役立ち情報

自分に合った遺言書を選ぼう!3つの方法のメリットをプロが比較!

はじめに

先日、継続してご依頼いただいているクライアントの方から、「親族が遺言を書きたいと言っている。どうしたらいいだろうか?」との問い合わせがありました。

遺言を書きたいと考えているものの、「どうしたらよいかわからない」という方は多くいらっしゃるのではないでしょうか。

遺言書は、自分が亡くなったときに財産をどのように承継させるかを自分で決めることができる法的効力を有する文書であり、相続人間のトラブルを予防する有効な手段と言われています。

もっとも、遺言にはいくつかの方法があり、それぞれ特徴や注意点が異なります。

以前の記事「遺言の書き方」で書き方の基本をお伝えしましたが、今回は、「どの方法が自分に合っているか」という点に焦点を当てて、これから遺言書の作成を検討されている方が最初に知っておきたい基本事項を解説します。

特に、投稿時以降に新しく始まった「法務局での保管制度」についても詳しく触れていきますので、ぜひ参考にしてください。


遺言には主に3つの方法があります

現在、一般的に多く選ばれている遺言の方法は、次の3つがあります。

① 自分で書いて、自宅などで保管する(自筆証書遺言・自宅保管)

遺言者ご本人が遺言書の全文を手書きして作成し、自宅などで保管する方法です。

費用を抑えられる点は魅力ですが、法的に有効な形式を満たしていないケースもあり、注意が必要です。

メリット

・費用がかからず、手軽に作成できる
・思い立ったときにすぐ作れる

デメリット

・形式の不備により無効となるおそれがある
・紛失や改ざんのリスクがある
・相続開始後に家庭裁判所の「検認」が必要


② 自分で書いて、法務局に預ける(自筆証書遺言・法務局保管)

自筆で作成した遺言書を法務局に預けて保管してもらう制度です。

比較的新しい制度(2020年7月開始)で、自筆証書遺言の欠点の一部を補う仕組みです。

メリット

・紛失や改ざんの心配がない
・家庭裁判所の「検認」が不要

デメリット

・預かる法務局は内容の有効性まではチェックしない
・預ける法務局に遺言者本人が出向く必要がある
・保管手数料(3900円)がかかる


③ 公証人に書いてもらい、公証役場で保管してもらう(公正証書遺言)

公証人が遺言者の意思を確認しながら作成し、公証役場で保管する方式です。

費用は一番かかりますが、最も確実性の高い方法です。

メリット

・形式の不備で無効になる心配がない
・法律のプロの公証人が内容の有効性を吟味してくれる
・紛失や改ざんの心配がない

・家庭裁判所の「検認」が不要

デメリット

・公証人や立会証人の費用がかかる
・公証役場に遺言者本人が出向く必要がある(公証人が出張することも可能)
・作成には一定の準備が必要


どの方法を選ぶべきか

どの方法がその人に適しているのかは、次のような事情によって変わってきます。

・財産の種類や構成、その金額
・相続人の人数や関係性
・遺言の内容の複雑さ
・かかる費用と確実性のバランス

例えば、

・全ての財産を配偶者に相続させる場合
・財産が預貯金一口のみで、相続人の数が少なく、均等に渡したい場合

→ 自筆証書遺言でも対応可能な場合があります

一方で、

・財産に不動産がある
・財産の分け方が複雑
・相続人間の関係が複雑(例:前の配偶者との間に子供がいる)

・確実に遺言を実現したい

このような場合は、公正証書遺言をおすすめすることが多いです。


遺言書は「内容」が最も重要です

遺言書は形式も重要ですが、それ以上に重要なのは内容です。

例えば、

・財産の特定が不十分(不動産の場合にありがち)
・表現が曖昧
・法的に実現できない内容

このような場合、せっかく作成しても相続手続で使用できないことがあります。

また、「公平に書いたつもりが、かえってトラブルの原因になる」というケースも珍しくありません。


専門家に相談するメリット

そこで、司法書士や弁護士などの専門家に相談することで、

・法的に有効な遺言書を作成できる
・ご本人の意思を正確に反映できる
・相続トラブルの予防につながる

といったメリットがあります。


まとめ

遺言書には主に

・自筆証書遺言(自宅保管)
・自筆証書遺言(法務局保管)
・公正証書遺言

の3つの方法があり、それぞれにメリット・デメリットがあります。

どの方法が最適かは各々の状況によって異なりますので、作成を検討されている方は、早めに専門家へ相談されることをおすすめいたします。

当事務所では、遺言書作成のご相談から完成までサポートしています。遺言書についてご不明な点がございましたら、お気軽にご相談ください。

この記事が何かの参考になったのならば幸いです。最後までお読みいただきありがとうございました。

お問合せの場合は、電話の方はこちらを、Mail・LINEの方は下の相談ボタンをクリックするか、こちらの問い合わせフォームからご連絡ください。

執筆者:司法書士・行政書士 木戸瑛治

関連記事

【相続対策】自分で遺言を書くときに注意したいこと